ワインだけじゃない!イタリアはカクテルも豊富!特に近年は若い人たちの間で人気が上昇。オレンジや桃など季節のフルーツを添え、自宅でも楽しめる簡単レシピをご紹介します。
まず初めに準備するもの
まずは、カクテルのもととなるイタリア独自のリキュール類のご紹介です。
ベルモット
ベルモットとは、白ワインをベースに香草やスパイスを配合して作られるフレーバードワインのこと。2大産地はイタリアとフランスですが、イタリアは甘口、フランスは辛口が有名。甘味のあるベルモットはスイート・ベルモットと呼ばれ、大きく分けて赤みがかった色のロッソと、あまり色のないビアンコに分けられます。イタリアでは、チンザノ(Cinzano)やマルティーニ(Martini)ブランドが有名。
カンパリ
カンパリオレンジやカンパリソーダなどで知られている、リキュールのひとつ「カンパリ」。その製法は明らかではなく、約60種類ものハーブやスパイスを原料として作られていると言われています。苦味が特徴的で、ハーブのほのかな香りが感じられます。
左からカンパリ、アペロール、チンザノ(ヴェルモット 辛口、ロッソ、ビアンコ)、スカイウォッカ
アペロール
カンパリをだいぶ甘くしたような、オレンジの軽やかな甘さとスッキリした後味のアペロール。カンパリを赤色だとすれば、こちらはオレンジ色。イタリアだけでなくヨーロッパで人気を集めているハーブリキュールです。元々はパドヴァにあったバルビエリという会社が1919年に作ったもので、2003年にカンパリ社に買収されました。
上記のイタリアリキュール以外にも材料となるジン、スパークリングワインまたはプロセッコ、フルーツなどを用意して、オススメのカクテルを見ていきましょう!
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イタリア生まれのカクテルたち
ネグローニ(Negroni)
ネグローニは、ジン、ベルモット、カンパリを混ぜ合わせたカクテルで、食前酒として飲まれます。その発祥の地として有力な説は、1919年のフィレンツェ。ネグローニ伯爵がいつも通うカフェ・カゾーニのバーテンダーに作ってもらったのが始まりです。ネグローニ伯爵は後述するアメリカーノが好きでしたが、ちょっと強めを要望したため、ソーダ水の代わりにジンをミックスしました。
作り方:
- ジン、ベルモット(ロッソ)、カンパリを 1:1:1 の割合でよく混ぜる(※シェークはしない)
- 氷に注ぐ
- お好みでオレンジを一切れ添えて
ネグローニスバリァート(Negroni Sbagliato)
1972年にミラノのバー、バー・バッソで生まれたカクテル。Sbagliato とはイタリア語で間違えるを意味し、ネグローニにいれるジンの代わりに、スパークリングワインを加えたことがその始まり。間違えて作ってみたら美味しかった!そんなカクテルです。
Photo by Edward Howell on Unsplash
作り方:
- スパークリングワイン、ベルモット(ロッソ)、カンパリを 1:1:1 の割合でよく混ぜる(※シェークはしない)
- 氷に注ぐ
- お好みでオレンジを一切れ添えて
アメリカーノ(Americano)
ネグローニのもととなったカクテルで、カンパリ、ベルモットを合わせたものです。お好みで炭酸水を加えるとスパークリングバージョンに。初めて提供されたとされるのは、1860年代のミラノ、カフェ・カンパリ。007 ジェームズ・ボンドが飲むドリンクとしても知られています。
Photo by Campari.com
作り方:
- ジン、ベルモット(ロッソ)を同量氷に入れ、混ぜる
- お好みで炭酸水を加えて
ベリー二(Bellini)
1948年、ヴェネツィアのハリーズ・バーのオーナーであるジュゼッペ・チプリアーニが考案しました。なぜその名をベリーニというかというと、ルネッサンス期の画家ジョヴァンニ・ベリーニの展覧会のために作られたから。その絵画をイメージして、ピンクのカクテルとなりました。桃のピューレにイタリアのスパークリングワイン プロセッコを注ぎます。
ジュゼッペ・チプリアーニは、同様の理由でイタリア料理のカルパッチョも考案しています。こちらはヴェネツィアの画家ヴィットーリオ・カルパッチョに因んでいるそうです。
Photo by cookidoo.it
作り方:
- 冷えたグラスに、白桃のピューレ1、プロセッコ2の割合を注ぐ
- ゆっくりかき混ぜる
スプモーニ
イタリア語で「泡立てる」を意味する Spumare。カンパリにグレープフルーツの果汁を加えた甘酸っぱくてスッキリとした口当たりが特徴。
Photo by LIZZIE MUNRO on punchdrink.com
作り方:
- 氷を入れたグラスに、カンパリと絞ったグレープフルーツを同量注ぐ
- お好みの量のトニック・ウォーターを注ぎ、軽くかき混ぜる
アペロールスピリッツ
イタリアのカクテルで忘れてはならないのはアペロールスピリッツ!アペリティーボで周りを見渡せば、飲んでいない人はいないほど人気のカクテル。アペロールというカンパリを甘くしたようなリキュールにプロセッコを注いでいただきます。
Photo by Kike Salazar N on Unsplash
作り方:
- 氷を入れたグラスに、アペロール、プロセッコ、炭酸水を同量注ぐ
- ゆっくりかき混ぜる
ITALIAMO編集部