親戚やお友達のおうちで食事した時に、関西の人が関東で食事をした時に、気づく習慣の違いはありませんか?イタリア家庭で感じる日本との興味深い習慣の違いを、身近な調味料からご紹介してみましょう。
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とってもおいしいイタリアのお母さん、マンマの手料理ですが、イタリアにホームステイした日本人が息をのむ、イタリアに嫁いだ日本人が小突かれることの一つに、調味料の使用量の違いがあるようです。そんな日本でもお馴染みの、みなさんが日常的に使用しているメジャー調味料5つの、イタリアでの使用方法に着目してみましょう。
オリーブオイル(Olio di oliva)
イタリア料理には欠かせないオリーブオイル。イタリアでは、サラダやカルパッチョのソースとしてだけでなく、火を使う料理にも常にオリーブオイルを使用している家庭が多いようです。健康オイルの一つでもありますが、フライパンに3cmほどオリーブオイルを注いでから、ズッキーニを炒めるなんてことがありますよ。揚げ炒めですね!ちなみに揚げ物には、ひまわりなどの種子から搾油した、揚げ物専用油があります。
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塩(Sale)
イタリアの家庭には、粒子の細かいお塩、サーレフィーノ「Sale Fino」(日本で通常使用されるタイプ)と、粒子の粗いお塩サーレグロッソ「Sale Grosso」と、2種類常備されています。粒子の粗いお塩は、パスタを茹でるお湯に入れる時が、一番の出番と言えるでしょう。パスタを茹でる時は、大匙2杯くらいしっかり入れています。またフォカッチャの表面やチョコレートなどに使用される、塩の花という名のフィオールディサーレ「fior di sale」は、ピラミッド型の結晶塩で高価なお塩です。
左から「Fior di sale」「Sale grosso」「Sale fino」 Photo by agrodolce.it
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バター(Burro)
イタリアでは乳製品が日本より安いことも後押ししているのでしょうか、バターが惜しみなく使用されます。お菓子作りなら、粉 : バターは必ず 2:1 以上、フライパンの料理であれば、油と同じ用量です。そのためスーパーには500gパックのバターは必ず陳列しています。パスタやラビオリのソースが、バターxセージだったり、バターxネギだったり、ディップ感覚で、バターxオイル漬けのアンチョビなどなど。ですが、イタリア人、パンにバターは塗りません。不思議ですね。
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砂糖(Zucchero)
日本の白砂糖の原料といえば、サトウキビが主流ですが、ヨーロッパの白砂糖の原料はビート(甜菜)が主流、サトウキビの砂糖の方が稀であり、価格も少し高めです。ヨーロッパでは、9世紀にサトウキビ生産があったものの、輸入で賄う時期を経て、19世紀から本格的に甜菜の砂糖生産が始まった背景があります。イタリアのビート栽培は、南部、北部にて行われています。また、料理用氷砂糖が存在しないため、イタリアの有名なリキュール、リモンチェッロは、シロップで作られます。
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生クリーム(Panna)
前述のバター同様、生クリームも日本より低価格です。そして、やはりスーパーには500mlの特大サイズが並びます。ケーキのデコレーション、焼き菓子の横に添えられたり、出番は日本と同じですが、セルフサービス仕様で大きなボールに出てきたりします。
そして泡立て用ではなく、料理用生クリーム「Panna da cucina」というパスタソース等の加熱調理に特化した生クリームも存在します。この生クリームは安定剤や乳化剤の入っていないものでも、UHT処理(超高温「Ultra High Temperature」の略で、100度以上の加熱処理を指します)で常温6ヶ月の保存が可能なのです(開封後は冷蔵庫で保存し3~4日以内に消費する必要があります)。
牛のいる農場をもつ山小屋には、泡立てた生クリームにフルーツジャムというシンプルに生クリームを楽しむメニューがあります。日本で言うソフトクリーム感覚ですね。また「モンテビアンコ(仏:モンブラン)」という名のモンブランケーキを生クリームで覆ってしまったようなケーキもありますよ。
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さいごに
環境や風土から気が付かないうちに身につく習慣ですが、イタリア旅行から戻ると体重の変化はないものの、体脂肪のみ増えているなんてことはありませんか?たぶんそれは、上記のような調味料の加減が後押ししているのかもしれません。それでもおいしいイタリア料理、マンマの味!イタリア人が、ランチをサラダのみにしてダイエットに励みつつ、マンマの手料理を堪能するように、どこかで調整しながら、イタリアンレシピを楽しむのはいかがでしょうか。
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この記事を書いた人
Jeera
2008年よりイタリア在住。ミラノ、サンタマルゲリータリグレ(リグーリア州)、カナゼイ=カナツェーイ(ドロミテ山脈、南チロル)の3都市より、イタリアの気になる楽しいおいしい情報をお伝えします♪
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