11月6日から続けられてきた地域別ロックダウンに効果が出ています。しかしクリスマス休暇の厳しい規制は続きます。
移動規制は効果がある
イタリアでは、Covid-19の感染拡大防止対策のため、11月6日より各地域がレッド・オレンジ・イエローのゾーンに分けられ、その色に応じた外出規制や商業施設の営業規制、学校のオンライン化などが実施されています。この対策に効果が現れ、レッドだったゾーンがオレンジへ、オレンジがイエローへと変更して明るい兆しが見えています。
また、来週くらいにはオレンジゾーンのロンバルディアなどがイエローに変わるのではないかというニュースも報じられています。イエローになると、居住する自治体を超えた移動や飲食店の営業(18時まで)が可能になります。
やはり、感染が拡がっているということは、ウィルスが拡がっているということで、気をつけていてもいつでも感染するリスクがあるわけです。従って、その地域からウィルスを他の地域に持ち込まないように封鎖することには意味があり、その真逆をいくような日本の政策(GO TO)には疑問を感じざるを得ません。
12月6日からのゾーン分けは以下の通り。
- レッド:アブルッツォ
- オレンジ:バジリカータ、カラブリア、ロンバルディア、ピエモンテ、カンパニア、トスカーナ、ヴァッレ・ダオスタ、ボルツァーノ自治県
追記:12月8日より、アブルッツォもオレンジへ!これでイタリア全土からレッドゾーンがなくなることになります。
追記2:12月13日より、ロンバルディア、ピエモンテ、バジリカータ、カラブリアがイエローへ!
11月初頭からこれまでの経緯はこちらをご覧ください。
今年のクリスマスは自宅で少人数でしっぽりと
ただし、今年のクリスマスは厳しい規制がしかれることになりました。既にある規制に加え、クリスマス前後の移動の集中を避けるために、12月21日ー1月6日の間は州あるいは自治県を越えての移動は禁止され、さらに12月25日、26日及び1月1日は、居住する自治体を越えての移動は禁止。これらの移動には所有するセカンドハウスへの移動も含まれます。コンテ首相はクリスマスと同様に重要な国民の休日フェラゴスト(8月15日の聖母マリア被昇天の日)の移動が現在の感染爆発の遠因となっているとし、その二の舞は避けるという強い意向です。
イタリア人にとって大きいインパクトがあるニュースはスキー場の閉鎖で、ホリデーシーズンのスキー場は営業されないことになりました。イタリアのスキー場の年間収入は110億ユーロ(約1兆3700億円、ロイター通信調べ)に達し、その影響は絶大です。今年前半も3月以降の全国ロックダウンで営業を打ちきられていますし、経営が苦しくなっているスキー場や周辺施設が多いのは想像に難くありません。ただ、スキー中の感染リスクは低くとも、休憩場所・ホテルなどは密になりやすい空間であり、実際に昨年フランスやオーストリアのスキー場でクラスターも発生していることから、難しい判断です。なお、隣国のスイスやオーストリアは開けるようで、イタリア人歓迎の姿勢を見せています。
イタリア・チェルビニア側から見るマッターホルン
ライター
ITALIAMO編集部