今週のイタリアの話題は?
3月13日週まとめ
今週も、ウクライナ情勢を刻一刻と報道している1週間でした。停戦交渉にいくばくかの進展はあるようですが、その間も止まることのない市街地への爆撃。ウクライナからの避難民は300万人とも言われていますが、人口は4,400万人。つまり、まだ9割以上の方が国に残り、苦しみの時を過ごしているということになります。Pray for Ukraine.
一部のNo Vax派の方を除き、すっかり生活の一部になった感のあるCovidですが、3月に入って感染者数が増加に転じています。そんな中、4月以降のCovid関連の規制緩和が今週の閣議で承認されました。 主な内容は以下の通りです(外務省の正式な発表は以下 “↓”)。
3月31日 非常事態宣言終了
4月1日 地方公共交通機関、官公庁・銀行・郵便局、商業店舗・屋外レストラン等でのグリーンパス義務化廃止(長距離公共交通機関、屋内レストランなどは必要)、職場での50歳以上のスーパーグリーンパス廃止、州によるカラー別管理区分廃止、 スタジアムの収容制限廃止
5月1日 マスク着用義務廃止、グリーンパス運用廃止
3月24日、新たな緊急政令第24号(※)が官報に掲載され、緊急事態終了(3月31日)後の各種規制の緩和措置等が定められました。本緊急政令は3月25日から有効で効力を有し、主な内容は以下のとおりです。
※3月24日緊急政令
https://www.gazzettaufficiale.it/eli/id/2022/03/24/22G00034/sg1 隔離
(1)4月1日以降、新型コロナウイルス陽性で隔離措置中の者は、治癒が確認されるまで、自らの住居や居所からの移動が禁じられる。
(2)4月1日以降、新型コロナウイルス陽性者と濃厚接触した者には、健康観察制度が適用される。健康観察制度とは、陽性者との最後の接触から10日間は屋内又は混雑した場所でFFP2マスク着用を義務とし、症状が発生した場合は迅速抗原検査か分子検査(当館注:PCR検査)を行い、まだ症状が続くようであれば最後の接触から5日後に検査を行うものである。
(3)上記(1)及び(2)の実施方法については保健省通達で定められる。2 マスク着用
(1)4月1日から4月30日まで、以下のケースではFFP2マスク着用が義務付けられる。
ア 以下の交通機関の利用
・旅客輸送の商用航空機
・州間の船舶、フェリー
・州間の列車(インテルレジョナーレ)、インテルシティー、夜行インテルシティー、高速鉄道
・複数の州を結ぶ行程を継続的又は定期的に運航する旅客輸送バス
・運転手付きのレンタルバス
・地域又は州の公共交通機関
・小学校、中学校、高校の生徒専用の交通機関
イ 閉め切って運行されるケーブルカー、ロープウェー、リフト(スキー場含む)
ウ 劇場、コンサートホール、映画館、娯楽施設、ライブホールや同様の場所の屋内又は屋外で一般公開される催し。スポーツイベント・競技含む。
(2)4月30日まで、国内全域において、上記(1)以外の全ての屋内の場所(私的住居を除く)ではマスク着用が義務付けられる。場所の性質上、又は状況によって、同居人ではない者からの適度な距離が継続的に保たれる場合は、着用は義務付けられない。
(3)4月30日まで、屋内のダンスホール、ディスコ、同様の場所では、踊る時を例外として、マスク着用が義務付けられる。
(4)以下の者はマスク着用の義務はない。
・6歳未満の子供
・マスクの着用に適さない疾患や障害を持つ者。また、障害者と意思疎通をする上でマスクの着用が不適当な者。
・スポーツ活動中の者3 基本グリーンパス
(1)4月1日から4月30日まで、国内全域で、以下のサービス、活動には基本グリーンパス(ワクチン接種証明書、治癒証明書又は陰性証明書)でアクセスすることができる。
・契約に基づいた食堂及びケータリングサービス
・屋内のカウンター、テーブルでの飲食サービス(ホテルや同様の宿泊施設内の宿泊客に限定された飲食サービスを除く)
・屋外で行われる、一般公開される公演やイベント、スポーツ競技への参加
(2)4月1日以降、対人サービス、公共機関、郵便・銀行・金融サービス、商業活動へアクセスするための基本グリーンパスは不要となる。
(3)4月1日から4月30日までは、国内全域で、基本グリーンパス所持者に以下の交通機関の利用が許可される。
・旅客輸送の商用航空機
・州間の船舶、フェリー
・州間の列車(インテルレジョナーレ)、インテルシティー、夜行インテルシティー、高速鉄道
・複数の州を結ぶ行程を継続的又は定期的に運航する旅客輸送バス
・運転手付きのレンタルバス
(4)国内の公共・民間部門の労働者に関しては、4月30日まで引き続き国内の職場へのアクセスには基本グリーンパスを所持し、提示しなければならない。4 スーパーグリーンパス
(1)4月1日から4月30日まで、国内全域で、以下のサービス・活動へのアクセスはスーパーグリーンパス(ワクチン接種証明書又は治癒証明書)所持者に限られる。
・プール、スイミングセンター、ジム、団体スポーツ・接触を伴うスポーツ、健康センター(宿泊施設内のものを含む)で、屋内で行われる活動。更衣室やシャワー室含む。未成年や介護が必要な者の付添人は例外
・大規模会議
・文化・社会・レクリエーションセンターの屋内の活動
・市民婚及び宗教婚の後などに行われるパーティーや、屋内で行われる類似のイベント
・ゲームセンター、ギャンブル場、ビンゴホール及びカジノの活動
・ダンスホール、ディスコ、同様の施設の活動
・屋内で行われる、一般公開される公演やイベント、スポーツ競技への参加
(2)12月31日まで、介護施設、社会医療施設、ホスピス等の訪問者、及び病院施設の入院病棟への訪問者は、スーパーグリーンパス所持者(ブースター接種を受けた者及びスーパーグリーンパスと48時間以内の陰性証明(迅速抗原検査又は分子検査(当館注:PCR検査))の両方を所持する者)に限られる。5 ワクチン接種義務
(1)医療関係者のブースター接種義務は12月31日まで、学校、防衛、救急、警察関係者のブースター接種義務は6月15日まで適用される。
(2)国内の公共・民間部門の50歳以上の労働者は、4月30日まで、国内の職場へのアクセスに基本グリーンパスを所持し、求めに応じ提示しなければならない。
注:6月15日までの、イタリア国内に居住する50歳以上のイタリア市民、他国のEU市民、外国人市民へのワクチン接種義務付け(初回ワクチン接種サイクル及びブースター接種)は変更なし。6 教育機関での対応
幼稚園、小学校、中学校、高校においては、4月1日から2021-2022年年度の終了まで、上記1(2)の濃厚接触者の健康観察制度を適用する。また、クラスに陽性者が少なくとも4人いる場合、最後の陽性者との接触から10日間、教職員及び6歳以上の生徒はFFP2マスクを着用の上、全ての生徒に対面の活動が継続される。7 その他
民間セクターのスマートワーキング推奨措置を6月30日まで延長する。
ポリシー:
「イタリア社会の関心事についてバランスをもって事実を伝えること」を目的とし、このまとめ発行を行っています。理由は、日本で入手できる外国の情報が少ないこと、偏りがあることです。
発行部数の多い全国一般紙 3紙(Corriere della Sera, La Repubblica, La Stampa)の、イタリア時間の午前のWebバージョンのトップニュースヘッドラインを日本語「意訳」とともにお伝えします(そのまま訳すと意味が通じないため)。
合わせて読みたい イタリアの新聞事情
ニュースヘッドライン
3月19日
ロシアが極超音速ミサイル「キンツァル」を発射:倉庫を破壊
ゼレンスキーが真剣な和平交渉を呼びかけ、クレムリンが凍りつく
民間人の犠牲者は何人?公式の数字(と隠された「大虐殺」)
I russi lanciano un missile ipersonico Kinzhal: distrutto un deposito
Zelensky: è l’ora di colloqui di pace seri. Il gelo del Cremlino
Quante sono le vittime civili? I dati ufficiali (e la strage “nascosta”)
キエフ包囲網が進軍停止 モスクワ:極超音速ミサイルがウクライナの兵器庫の破壊に使用
ゼレンスキーからプーチンへ「会う時が来た」
ウクライナ・ロシア戦争、ゼレンスキーからプーチンに「和平交渉の時」
モスクワは超音速ミサイル「キンズハル」を使用 5人目のロシア人将軍死亡
3月18日
マリウポリ中心部で戦闘 ペンタゴン「プーチンは戦争が長引けば核兵器に頼るリスク」
ディマイオ氏、テレビで「ウクライナにまだ326人のイタリア人が残っている」と発言
Combattimenti nel centro di Mariupol. Il Pentagono: «Rischio che Putin ricorra alle armi nucleari se la guerra si trascina»
Di Maio in tv: in Ucraina sono rimasti ancora 326 italiani
マリウポリ中心部で戦闘 ハリコフとリヴィウ空港周辺に攻撃
米国:戦争が長引けばロシアから核の脅威を受ける
プーチン大統領、国民に演説へ
ウクライナ戦争、キエフでさらにサイレン、ドンバスからリヴィウまでロシアの爆弾投下
ペンタゴン「核の脅威のリスク」 本日、バイデンから習近平にクレムリンに協力しないよう警告
3月17日
ドイツ連邦議会でゼレンスキー氏「爆弾の数だけ、EUとの壁が立ちはだかる」
国防相「マリウポリでは2万人の死者が出たと推定」
キエフのビルにミサイル 英国007「侵略は停止」
Zelensky al Bundestag: «A ogni bomba si alza un muro con la Ue»
Il ministro della Difesa: «A Mariupol si stimano 20 mila morti»
Missile su palazzo a Kiev. Gli 007 inglesi: «L’invasione si è bloccata»
ドイツ連邦議会、ゼレンスキーに大喝采「爆弾の数だけ、EUとの壁が立ちはだかる」
キエフ「マリウポリで2万人の市民が死亡した」 劇場襲撃の生存者たち
ウクライナ・ロシア戦争:連邦議会でゼレンスキーに喝采「爆弾の数だけEUとの壁が立ちはだかる」
キエフ「マリウポリで推定2万人が死亡」 劇場襲撃に生存者
3月16日
ロシア艦船がオデッサを爆撃、マリウポリも海上から攻撃
モスクワ「キエフはオーストリアやスウェーデンのように中立になる用意」
Navi russe bombardano Odessa, anche Mariupol attaccata dal mare
Mosca: «Kiev disponibile a neutralità come Austria o Svezia»
オデッサとマリウポリにロシア船から爆弾が投下 キエフへ新たな攻撃 子供の死者は数百人
ラブロフ氏「中立性と安全保障で合意間近」
ウクライナ・ロシア戦争 ロシア艦船がオデッサを爆撃
ゼレンスキー氏「より現実的な交渉を」、ラブロフ氏「妥協は可能」
モスクワ「オーストリアやスウェーデンのようにキエフが中立を」
3月15日
ポーランド、チェコ、スロベニアの首相がキエフに到着
ゼレンスキー氏顧問「5月に合意」 国連:300万人の難民
レッドラインなし:米国の新しい対中戦略
In arrivo a Kiev i premier polacco, ceco e sloveno. Un consigliere di Zelensky: «Accordo a maggio». L’Onu: 3 milioni di rifugiati
No alle linee rosse: la nuova strategia Usa nei confronti della Cina
ポーランド、チェコ、スロベニアの首相がキエフに到着: EUはゼレンスキー氏と連携
首都圏で爆発、ビルが倒壊
ウクライナ戦争:ポーランド、チェコ、スロベニアの首相がキエフに到着予定
首都とルガンスクにさらなるロシアの爆弾が投下 ドラギ、米国の安全保障顧問と面会
3月14日
アメリカ「もし中国がロシアを援助すれば、結果が伴う」北京は「情報操作」と反論
キエフの空港で爆弾テロ
Gli Stati Uniti: «Se la Cina aiuta la Russia ci saranno conseguenze»
Pechino replica: «Disinformazione». Bombe sull’aeroporto di Kiev
キエフ、航空機工場が爆撃される 交渉は再開される見込み
米国:モスクワは中国に助けを求めている 北京:虚偽
ロシアが被災者を強制移住させる方法とは?
Kiev, bombardata fabbrica di aerei. Attesa per ripresa negoziati. Usa: Mosca ha chiesto aiuti a Cina. Pechino: falsità | Così i russi trasferiscono forzatamente i sopravvissuti
ウクライナ・ロシア戦争、キエフからモスクワへ:停戦と軍隊の撤退 アントノフ航空機工場とビルに爆弾
アメリカ:プーチンが中国に援助を要請 北京は否定
3月13日
日曜日はお休みさせていただきます。
ITALIAMO編集部