イタリア人だって歳にはかなわない!当たり前!陽気で明るいイタリア人も、年齢を重ねればやっぱり出てくる悩ましいシワ。毎年のバカンスでこんがり日焼けする習慣から脱却したいところですが、それは無理なイタリア人。イタリア人らしいユーモア溢れるシワの呼び名をご紹介しましょう。
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見た目重視は当たり前!
どこの国でも程度の差はあるものの、異性への意識は日常生活の中で、直接的にも間接的にも実感する場面があるはずです。イタリアは、異性という認識をはっきりと感じることのできる国と言っても大袈裟にはならないでしょう。
レストランへ綺麗な(に見える)服装で行くか、カジュアルな服装で行くかによって、通される席やウェイター、ウェイトレスの待遇レベルもそれに左右されます。役所や警察署の男性事務員は、相手がスカートを履いたフェミニンな女性なら手続きもスムーズ、ジェラート屋の女性店員は、若い男性客には大盛サービス、なんてことが日常茶飯事に繰り広げられています。
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異性への感心から、こんなに潔くわざとらしいことができる国も珍しいのではないでしょうか。そしてこれだけ意識しているのですから、もちろん外見、容姿に執着しないわけがないのです。日本でもテレビ番組で取り上げられるほど人気の整形。イタリア人もお顔のシワには敏感です。さあ、どんな呼び名があるのでしょうか。
アコーディオンのシワ ”rughe a fisarmonica”
アコーディオンのシワは、額に眉と水平方向にできるシワを指します。別名『思想家のシワ』とも呼ばれています。眉を上げ、目を大きく開くと額にこのシワができますが、良い状況でも悪い状況でも驚きを表現するジェスチャーでよく使われています。
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ライオンのシワ ”rughe da leone”
ライオンのシワは、眉と眉の間に垂直にできるシワを指します。イタリアでは、よくわからない時や難しいと感じている時などに使われる、顔をしかめるジェスチャーでは、このシワを作り表現しています。
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ニワトリの足 ”zampe di gallina”
なんとも露骨な名を持つ、このニワトリの足は、目尻にできるシワを指します。このシワはイタリア人の多くに見られる一般的なシワで、このシワのおかげで30代でもより老けて見えるようです。彼らにとってアジア人の年齢を特定しずらいのは、年齢のわりに、このシワがない、もしくは目立たないためかもしれません。日本ではカラスの足跡とも呼ばれるようですね。
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カッコのシワ ”rughe a parentesi”
カッコは、"( )"この記号ですね。カッコのシワは、この記号から想像できるかと思いますが、小鼻の横から口角を通り過ぎ作られる、日本では『ほうれい線』と呼ばれるシワを指します。笑った時により深くシワになることから『微笑みのシワ』の別名を持ちます。このシワを強調させた頬を持ち上げるようなジェスチャーは、興味があることを表す際によく使われます。
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マリオネットのシワ ”rughe da marionetta”
人形劇で使われる、糸で吊り下げられた人形のマリオネットの顔を見ると、口の開閉のために顎部分が単独で作られており、頬と接する部分に影ができていますね。この影をシワに見立てて、マリオネットのシワは口角にできるシワを指します。
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バーコード ”codice a barre”
バーコードは、スーパーに陳列する商品パッケージに付いている、レジでピッとやるアレですね。さあどこだと思いますか?そう、上唇の上に縦に行儀よく並ぶあの縦ジワを指します。なかなかユーモアがあっていいですよね。喫煙者に多く見られるこのシワは、そのまま『喫煙者のシワ』とも言われています。ちなみにイタリアでは、レストランやカフェ、路上とまだまだあちこちで、電子タバコではなく従来のタバコを吸うことができ、路上にたくさん吸い殻が落ちています。
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ヴィーナスのネックレス ”collane di Venere”
ヴィーナスのネックレスと聞くとエレガントで何か素敵なことかと想像しがちですが、首のシワを指します。年齢とともに増え続けるこのシワは、いくつになっても露出度の高い服装を好むイタリア人女性を悩ますシワの一つです。
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さいごに
世界中の多くの女性を悩ます、年齢とともに増えていくシワ。色白を目指すアジア人にはシミも大きな問題ですが、イタリア人はシミよりシワの方が気になるようです。とはいっても顔のシミにも『カフェラッテ』という呼称がありますよ。日本での『梅干しジワ』や『ちりめんジワ』のように、イタリアにも独自のさまざまなニックネームが存在するのはなかなか面白いですよね。
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シワやシミの最大の原因でもある日焼けは止められない!ヴィーナスのネックレスがあっても胸の谷間を見せたい!ふくらはぎの毛細血管があちこち見えていてもスカートが穿きたい!イタリア人女性の揺るぎないポジティブな姿勢、いくつになってもセックスアピールを忘れない精神は、見習いたいような(そうでもないような?)、さすがアモーレの国ですね!
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この記事を書いた人
Jeera
2008年よりイタリア在住。ミラノ、サンタマルゲリータリグレ(リグーリア州)、カナゼイ=カナツェーイ(ドロミテ山脈、南チロル)の3都市より、イタリアの気になる楽しいおいしい情報をお伝えします♪
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