3月8日国際女性デー 幸せの黄色い花、ミモザを贈ろう

ついに3月。春ですね!日本では、3月3日は女の子のお祭り・雛祭りですが、イタリアの3月8日は、国際女性デーとご存知でしょうか?国連で定められたこの日は、イタリアでは “Festa della donna(フェスタ・デッラ・ドンナ)”と呼ばれており、ミモザを贈る習慣から『ミモザの日』ともされています。

どうして、ミモザの花?

Photo by Morgane Le Breton on unsplash

そもそもイタリアでは、なぜこの女性デーにミモザの花を贈ることになったのでしょうか?

1946年、第二次世界大戦後のイタリアで、女性連合が女性の日にふさわしい花は何かと考え、ミモザを提唱したそうです。では、なぜミモザなのか?

ミモザはイタリアに自生する花です。
つまり、貧富の差なく誰でも女性に花を贈ることができると考え、ミモザの花を贈ることに決まりました。

ミモザの花、誰に贈る?

Photo by V-3-8-N-1 on unsplash

では、そのミモザの花は誰に贈るのでしょうか?
恋人?奥さん?お母さん?

答えは全部正解です!
そうつまり、感謝を伝えたい女性になら誰に贈って大丈夫なのです。

日頃からの感謝の意を伝えるために、ミモザの花を贈ります。日本で母の日に、カーネーションを贈る、そういった習慣と少し似ていますね。

イタリアではこの時期、花屋の前にはミモザの黄色が溢れかえります。

Photo by YUKAKO

3月8日は、ミモザの花束を携えた男性が帰宅していく姿や、ミモザの花を片手に持った男の子の姿に胸がほっこり。この微笑ましい光景に、奥さんにかな?マンマ(お母さん)にかな?なんて、ついつい想像してしまいます。

粋なレストランなどでは、男性のウェイターから女性客にプレゼント!なんて事も。
また女性同士で贈り合う習慣もあるのだとか。

春の訪れとともに、黄色が溢れる街並みに、「Auguri!(おめでとう)!」という言葉が行き交い、目にも心にも暖かい1日になります。

ミモザの黄色

Photo by bacha on photo AC

イースター(イタリア語ではPasquaパスクア)からもご想像できる通り、西欧では春を告げる色は黄色です。

長く辛い冬が終わり、暖かい春が訪れ、一斉に花が咲き出す。
ミモザの黄色い花は、春を告げる役目も担っているんですね。

ミモザの花言葉

Photo by YUKAKO

ミモザの花言葉ですが、国や地域によって変わります。
イタリアでは、『感謝』。ミモザの日が浸透し、このような言葉になったのだとか。
先に花ありきだったんですね。

一方、日本では、『優雅』『友情』。
確かに黄色一色で咲き誇るミモザの花は優雅ですね。

ミモザの花の楽しみ方色々

1. ミモザの花束

Photo by olya kobruseva on pexels

王道はやはり花束、ですね。
ミモザの花束。贈られたら本当に幸せな気分に包まれるでしょう。
花瓶に生けて、黄色の花に囲まれて春の訪れを満喫しましょう。

2. ドライフラワー

Photo by y*************************m on photo AC

もちろん生花を花瓶に生けて春の訪れを楽しむのも素敵ですが、ドライフラワーにしていつまでも、その暖かい雰囲気を楽しむのもいいですね。

ドライフラワーの作り方で最も定番の方法は、直射日光の当たらない風通しの良いところに吊るしておくというものです。
花を何本かまとめて、麻紐などで結び、花を下にして吊るします。
お花屋さんなどで、ミモザが下を向いて吊るされている様子をよく見かけますね。
1週間ほどして、茎がポキッと折れるようになったら完成です!

3. リース

Photo by AYANOozz on photo AC

ミモザの花でリースはいかがですか?

作り方は意外と簡単。
ミモザの花を適当な長さに切り、リース台に挿していきます。
ミモザは乾燥すると花が少ししぼむので、多すぎるかな?というくらい挿していきます。
挿し終わったら、麻紐またはワイヤーで花が落ちてこないように止めます。
あとは、見た目を整えて完成!
全てお花を挿してフルリースにするのはもちろん、半分だけにしてハーフリースにするのも可愛いですよ。

4. ミモザケーキ

Photo by i*********************m on photo AC

ミモザの花は使いませんが、見た目がミモザの花に似ていることから、その名がつきました。

作り方ですが、スポンジケーキを最初から作るのは大変なので、ここではお手軽バージョンのレシピをご紹介します。

★ミモザケーキ Torta mimosa

材料(スポンジケーキ1台分)

  • スポンジケーキ1台
  • カスタードクリーム
    牛乳 200cc
    砂糖 30グラム
    薄力粉 15グラム
    卵黄 2個分
  • 生クリーム
    生クリーム 200cc
    砂糖 10グラム
  • シロップ
    砂糖 30グラム
    水 50cc

(1) スポンジケーキを横に三層に切っておく。
一枚をざるでこし、飾り付けのミモザの花を準備する。

(2) カスタードクリームを作る
a. 鍋に牛乳を入れ、沸騰直前まで温めておく。
b. ボウルに卵黄と砂糖を加えて白っぽくなるまで混ぜ、薄力粉を入れる。
c. 温めた牛乳にに(b)をこしながら入れ、木べらまたは耐熱性のあるゴムべらでかき混ぜ、弱火で加熱。
d. とろみがついたらバットに移し、ラップをかけ粗熱が取れたら冷蔵庫で30分ほど冷やす。
e. 生クリームに砂糖を加え泡立て、冷めた(d)に半量加える。
f. なじんだら、残りの生クリームとカスタードクリームも一緒にする。

(3) シロップを作る
鍋にシロップの材料を入れ、加熱し冷ます。

(4) 組み立てる
a. ケーキの土台になるスポンジ部分にシロップをはけで塗り、さらにクリームを重ねる。
b. さらにその上にスポンジを重ね、シロップを塗り、クリームを重ねる。
c. 全体を覆うように、側面もクリームを塗り、ケーキ全体をクリームで覆う。

(5) (1)でざるにこしたスポンジケーキを全体にまぶす。

余裕がある方は、スポンジケーキをご自身で手作りしましょう。その際、ケーキの生地にサフランを入れると、より黄色が鮮やかになり、一層ミモザっぽくなりますよ。

最後に

Photo by olya kobruseva on pexels

ここ最近は、日本でもミモザの花はだいぶ一般的になりましたが、女性デーにミモザの花を贈る習慣は、まだ定着してないようです。

ぜひ、今年のミモザの日には、いつもお世話になっている方や、大好きなあの人にミモザの花を贈るのはいかがですか?
もちろん女性から女性にでも大丈夫です!

日頃の感謝の気持ちを、幸せの黄色い花に乗せてお届けする、ぜひ日本でも広まっていくと良いですね。

 

この記事を書いた人
YUKAKO
夫の転勤に伴い、ローマに1歳の娘を連れて渡伊。イタリア人の子ども好きで面倒見の良さに感激する。また、現地のイタリア料理教室にも通い、イタリア料理の奥深さに触れる。子育て中の母親の視点、また料理好きの視点で、イタリアの魅力をお届けできればと思います。
YUKAKOの他の記事を読む

関連する記事

おすすめ記事

インタビュー トレンド
  1. 日本初の本格イタリア語スピーチクラブLa Voce創設 齊藤紀子さん

  2. ミステリーハンターのダヴィデさん 日本に恋したローマっ子

  3. 奥野義幸さんの成長の哲学 リストランテ・ラ・ブリアンツァ オーナーシェフ

  4. 世界一幸せな人達を世界一美しい場所で。ウェディングフォトを中心に活躍するイタリア在住カメラマン・井手京子さん

  5. ミラノ日本人初!エノテカオーナー兼プロソムリエ吉田希世美さん

  1. ガンベロロッソからSUSHIガイド!

  2. 大スターの予感 平均約21歳のロックバンドマネスキン

  3. 2021年 イタリアのベスト・ジェラーテリア ガンベロロッソ

  4. サンレモ音楽祭 2021 優勝曲は?

  5. イタリア 2020年ヒット曲