イタリア語になった日本のフルーツ

イタリアには日本由来の名前を持つフルーツがありました。それは柿!

イタリア語でも柿は KAKI

以前、イタリア人の同僚が「イタリアには美味しい秋のフルーツがあるの。カキっていうのよ」と言って見せてくれた写真が、柿。柿はもともと中国原産で,中国,朝鮮半島,日本など東アジアで古くから栽培されてきました。1789年にポルトガル人が種子島からヨーロッパに持ち帰り、のちにアメリカ大陸に広まっていったといいます。

KAKI の名前の由来は、1775ー6年に日本の出島に滞在、江戸にも訪問した事のあるスウェーデン人の植物学者カール・ベール・ツンベルグ博士がつけた「Diospyros(ギリシャ語で神の食物の意味)Kaki」という学名。だから、イタリア語の KAKI の語源は、柿、かき、カキ。

また、イタリア語のアルファベットには K がないので(J, K, W, X, Y がない)、CACHI という書き方もあり、となるとイタリア語的には複数になってしまうので、単数の柿は CACO とも言うとか。ただし、CACO/CACHI には俗語で別の意味もあるため使用は正確に(笑)。

KAKI は柿の味がするのか?

早速 KAKI を試してみましょう。直径は8センチほど。持ち上げると潰れそうなほど熟れています。

後ろ姿がトマトに似ているので比べてみたところ、微妙に違う。。。柿の方が完全な円形に近いです(左がKAKI、右がトマト)。

イタリア風に、半分に切ってすくって食べます。超熟状態なので柔らかい、甘い!!!甘い柿ゼリーのような味です。「カキは完熟しないと、果肉が固くて渋くて食べられない。収穫後、実が柔らかくゼラチン状になって甘ったるくなるまで追熟させる必要がある」と食材辞典に記されているんだそう。なお、種はありませんでした。

隣に売られていた KAKI VANIGLIA という品種も買ってみました。VANIGLIA(ヴァニリヤ)とは「バニラ」の意味。

直径5センチほどの実が10個で3.3ユーロ。ここはイータリーミラノ店だというのに安いものです。

中には種があり、そして、、、中身も柿、そして味も柿!!!イタリア風にすくってみましたが、やや硬目。こちらの KAKI は収穫後すぐに食べれる日本のような柿なんだそうです。

 

ライター
ITALIAMO編集部

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