雑学・豆知識:もはや世界中で使われている「Ciao! チャオ!」とはイタリア語のカジュアルな挨拶で、こんにちはの時もさようならの時も使われる親しみやすいものです。「Ciao! チャオ!」はどこから来たのでしょうか?
元々は奴隷だった?
これは、ヴェネチア語の「s-ciào vostro」もしくは「so-ciào su」という言い回しに由来します。「s-ciào(もしくは s-ciàvo)」とは、ラテン語「sclavus」つまり「slave 奴隷」のことで、「s-ciào vostro」もしくは「so-ciào su」というのは「あなたの奴隷です」という意味でした。といっても、実際に奴隷だったというよりは、友人同士の間で「at your service/どうぞ何なりと」といった意味で使われていたようです。これが次第に短縮され、元の意味合いを失い、現在の「Ciao!」に進化しました。
「Ciao! チャオ!」応用編
こんにちはも「Ciao!」、さようならも「Ciao!」で問題ありませんが、イタリアで実際によく聞くフレーズはこちら。
- Ciao XXX: 名前を言われると嬉しいものです
- Ciao Bella!: やぁ、美人ちゃん
- Ciao Bellissima!: やぁ、美人さん(Bellaより本気度UP)
- Ciao Cara!: やぁ、愛しい人
- Ciao Amica!: やぁ、私の友達
- Ciao Ragazzi!: 相手が複数の場合
- Ciao Ciao Ciao Ciao Ciao!: お別れの際は繰り返して使う人が多いです
なお、いずれもカジュアルなシーンで使用しますので、ビジネスや正式な場では「ボンジョルノ(こんにちは)もしくはボナセーラ(こんばんは)」「アリベデルチ(さようなら)」が適切です。
Ciao! がタイトルの有名なイタリアの曲
「Bella Ciao(邦題 さらば恋人よ)」は、第二次世界大戦中の反ファシスト党運動において歌われました。ピエモンテ州が発祥で、元々は農民たちの間の民謡だったそうです。
「Ciao Amore Ciao」は、シンガーソングライター ルイジ・テンコ(Luigi Tenco)が書いた歌で、1967年のイタリアの国民的音楽祭であるサンレモ音楽祭で発表されました。ドラッグ使用によるパフォーマンスは芳しくなく酷評され、その数時間後にルイジはピストルで自らの命を断ちました。この悲劇的な出来事によって、皮肉にもこの歌は商業的な成功を収めることとなります。
それでは、チャオ!
ライター
ITALIAMO編集部