イタリア語のことわざや言い回しをご存知ですか?イタリアならではのものから、日本と共通のものまで。イタリア語のことわざをイタリア人の前で披露したら、イタリア人のあなたを見る目が変わるかも?
日本語と同じ意味で使えることわざや言い回し
Photo by Carla Soffritti on pixabay
意外と多いのが、日本語と似た意味を持つことわざ。日本語と同じ感覚で使えるので、使ってみてください!
1を聞いて10を知る
A buon intenditor poche parole
直訳は「賢者は少ない言葉で理解できる」。
賢い人は多くの説明をしなくても、理解する。そういう人、あなたの周りにいませんか?
そういう方がいたら、仕事の進みが違いますよね。
覆水盆に返らず
Inutile piangere sul latte versato
直訳は「こぼれたミルクを泣いてもしょうがない」。
日本だと「水」、イタリアだと「ミルク」というところの違いはありますが、意味は同じです。
一石二鳥
Prendere due piccioni con una fava
直訳は「空豆で二羽の鳩をとる」。イタリアでは「空豆で鳩を取る」のに対し、日本だと「石で鳥を取る」との違いが面白いですね。
石の上にも三年
Chi la dura la vince
個人的にあまり辛抱強く見えないイタリア人ですが、それでも辛抱強く我慢することで、事を成す人もいる!ということですね。
因果応報
Chi la fa l’aspetti
直訳は「他人に悪事を行えばそれなりに仕返しされる」。
日本の「因果応報」は、もともとは仏教用語ですが、西欧のイタリアでも似たような意味のことわざがあるとは、驚きです。
三つ子の魂百まで
Il lupo perde il pelo ma non il vizio
直訳は「狼の毛は抜けても悪い癖は治らない」。狼が登場するのが、西欧ならではだな、と思いました。
イタリアならではのおもしろことわざ&言い回し
Photo by Tani Aviles on pixabay
イタリアだからこそ生まれた、興味深いことわざ&言い回しをご紹介!
モッツアレラみたいに真っ白!
Sei bianco/a come una mozzarella!!
イタリア人は夏のバカンスに日光浴をして、日焼けをするのが大好き。
バカンスが終わっても肌が真っ白のままだと、「バカンスを楽しめなかったかわいそうな人」という目で見られます。
そんな時、友人から面白半分に言われるのがこの言葉。
モッツァレラはイタリアならではですし、肌が白いことをからかわれるなんて、日本人からしたら驚きの連続です。
酒とタバコと女は男を破滅させる
Bacco, tabacco e Venere riducono l’uomo in cenere
女性の皆さん、どう思いますか?(笑)
酒とタバコは嗜好品で、ハマってしまうと依存症になる恐れもありますが、女性もなんですね。
昔のイタリア語のことわざ、ということで大目に見ますか。
妻と牛は身近なところから探せ
Moglie e buoi dei paesi tuoi
イタリア人は自分の生まれ故郷がとっても大事。
結局は「おらが村」の精神で、自分の生まれ育った町や村のものを愛する、という傾向が強いことからこの言葉が生まれたのかもしれませんね。
良い酒は良い血を作る
Buon vino fa buon sangue
酒は長寿のもと。
そういう意味では、日本の「酒は百薬の長」と同じ言い回しとも言えますね。
ワイン(vino)という単語が使われているあたり、イタリアならではです。
信ずるは良し、信じないのはもっと良い
Fidarsi è bene, non fidarsi è meglio
これは島国日本と、大陸にあって常に争いの絶えなかったイタリアの違いでしょうか。
基本的に性善説を信じる筆者からすると、驚いたことわざです。
人生が豊かになるイタリア語のことわざ、言い回し
Photo by Tani Aviles on unsplash
これからご紹介することわざや言い回しは、知っておくと人生がちょっぴり豊かになるかもしれない、というものを集めました。
心の片隅にとどめてもらえると幸いです。
求めるものは見出す
Chi cerca trova
直訳は「探している人は見つける」。つまり何かを追い求め、探求し続けるうちに、ゴールにたどりく、目的を達成する、ということです。
努力は報われる。
あなたが日々努力されていることは、必ず目標にたどり着く。そう励まされる言葉です。
満足するものは楽しむ
Chi si contenta gode
直訳は「心の満たされる人は楽しむものだ」。
気づくと「あれもこれも」と欲しがることはありませんか?そうやっていつまでも追い求めているうちは、きっと満足することはない。
この言葉に出会ったとき、まるで聖人に説法を説かれている気分になりました。
今ある幸せに目を向けましょう。
命ながらえば巡り合う
Chi non muore si rivede
生きてさえいれば、いつか巡り合う。素敵な言葉ですね。
もちろん、離れ離れにはなりたくないけれど、たとえそうなったとしても、希望は捨てないで生きていこう。そう思える、力強い言葉です。
友は宝も同然
Chi torova un amico, trova tesoro
これは共感できる方がたくさんいるのではないでしょうか?
本当に気の置けない友人は、宝物ですよね。国境問わず、誰しも同意できることわざでしょう。
ゆっくり行くものは、着実に遠くまで行く
Chi va piano, va sano e va lontano
日本の昔話「うさぎと亀」ではないですが、ゆっくり行くものは、たとえ時間はかかっても最後までたどり着く。素敵な言葉だと思います。
今取り組んでいることが、たとえ、少しずつの歩みでもいつか必ずゴールにたどり着く。
そう励まされる言葉です。
さいごに
Photo by user32212 on pixabay
今回は、代表的なイタリア語のことわざをいくつかご紹介しました。
イタリアらしいものから、日本と共通のものまで多種多様。使ってみたいフレーズはありましたか?
ぜひ、気に入ったものだけでもメモして使ってみてください。
あなたのイタリア語がこなれて見えてくること、うけあいです。
この記事を書いた人
YUKAKO
夫の転勤に伴い、ローマに1歳の娘を連れて渡伊。イタリア人の子ども好きで面倒見の良さに感激する。また、現地のイタリア料理教室にも通い、イタリア料理の奥深さに触れる。子育て中の母親の視点、また料理好きの視点で、イタリアの魅力をお届けできればと思います。
YUKAKOの他の記事を読む