運転が荒いと言われるイタリア。そこで生き抜くちょっとしたコツをご紹介します。
コツをつかんで楽しく運転を!
古代から街が栄え、その景観が美しいイタリアですが、道の整備に関しても古代のまま。クルマ一台通れるか通れないかの細い道が入り組み、進入禁止なのか一方通行なのかもよくわからない。。。日本と逆の右通行。。。イタリア語の標識は読めない。。。そんな中でもサバイブできるちょっとしたコツを、これまで払ったのべの罰金がおよそ1,000ユーロにはなるであろう筆者からお送りします。
相手は想定外の動きをする
普段はのんびりしているのに、運転となるとなぜかせっかちになるのがイタリア人。前へ、前へ、前へ急ぎます。信号無視もよくあります。
左折で信号待ちをしていて、右から追い越されたことも、左から追い越されたこともあります。
道が混んでいれば対向車線にはみ出してでも追い越しをかけます。特に二輪車。
道の中央を電話を片手に話しながらフラフラしている自転車もいます。
歩行者が道をよぎるのは、横断歩道だけではありません。
相手は想定外・予測不可能な動きをすると心得、周りには注意を払いましょう。
歴史地区には近寄らない
街の中心の日常に世界遺産や文化遺産があったりするイタリア。多くの場合、その周辺にクルマで進入するには特別な許可が必要とされます。でもそんなこと知らないとわからないし、目立つような標識も必ずあるわけではありません。かくして、知らずのうちに進入禁止地域に入り込むことになります。
そしてそれはきちんと見られています。こういった場所にはカメラが設置してあって、クルマのナンバーと照合され、違反していると一ヶ月後、数ヶ月後、一年後に罰金の請求がやってきます。レンタカーでも借主のところに請求がきます。いつくるかはあなたの運次第。罰金は内容によりおおよそ一回30−50ユーロで、早期支払割引もあります(笑)。
例えば、ミラノのドゥオモ大聖堂を中心とした地域は「アリアチー(AREA C)」といい、平日の日中に進入するのに一回5ユーロかかります。これは24時間以内にSMSなどの方法で支払いが義務づけられています。住民ですら進入する権利は年間40回しかなく、それを超える場合は一回2ユーロかかります。
ただ、そんなことは住んでいないとわからないことだし、規制内容や支払い方などは自治体によって異なったり変わったりするので、歴史地区に近づいたらクルマを止めて歩くとか、公共交通機関に切り替えるとかすると、不要な後追い罰金を避けることができるでしょう。
スピード制限のトラップにかからない
道によって最高速度が決められているのはイタリアでも同様ですが、同じ道でも区間によって上限が変わることが大変よくあります。例えば、高速道路で途中の1キロだけとか、市街地で途中の1ブロックだけとか、速度制限の最高値が下げられていたりします。
そしてこれもあなたの運次第で罰金がやってきます。
これに対応するには、「WASE」といった制限速度を超えると知らせてくれるアプリを使用するのが良いでしょう。筆者の知る限りGoogle Mapにその機能はないようです。
駐車事情を知る
イタリアの街では当たり前のこと、それは路上駐車。古くからある建物には駐車場はありませんし、街中に整備された駐車場を作るスペースもありません。都市部に生活する人の多くは自家用車を路上駐車しています。
クルマが止められています。
駐車場は道に書かれた線の色によってルールが定められており、白い線は無料で誰でも止めて良く、黄色い線は住民や許可車両のみ、青い線は有料となっています。青い線の場合は、周りのどこかを見渡せばお金を払う機械のようなものが必ずあるので、そこでチケットを買ってダッシュボードの見やすいところに置いておきます。
こんな駐車事情のため、縦列駐車が得意なイタリア人ですが、ローマでよく見かけたのはメルセデスのSMART。一台入らないようなスペースでも駐車可能です。
信号のない交差点ラウンドアバウトを制覇する
信号のない丸い交差点をイタリアではロトンドと言い、一般的に存在しています。
在ミラノ日本国領事館によればルールは
- 優先通行権(右方優先)
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- 信号機のない交差点→道路標識または道路標示により優先権が示されていない交差点では、自車から見て右方から進行してくる車両が優先です。
- ロータリー→道路標識または道路標示により優先権が示されていないロータリーでは、右方(ロータリー内に入ろうとしている車両等)が優先です。
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となっていますが、実感としてはロータリーの中にいるクルマが優先だと思って突っ込んでくることが多いので気をつけてください。
(写真はWikipediaより引用)
罵詈雑言に慣れる
思ったことや感情をすぐに表すイタリア人ですから、運転していると怒鳴られることがよくありますが、多くの場合あまり悪気はないので、気にせずマイペースで運転しましょう。
一番有名なイタリアのジェスチャーで、’What the fxxx are you…’ という意味です。
安全運転をお祈りします。
ライター ITALIAMO編集部