無事開催された2020年アルバ国際白トリュフフェア。今年の会場の様子は?そして白トリュフのとり方とは?
白トリュフフェアの様子
イタリア全国で60あると言われるトリュフフェアの中でも、最も盛大なものがアルバで開催されるアルバ国際白トリュフ祭り(Fiera Internazionale del Tartufo Bianco d’Alba)です。ピエモンテ州のアルバ市で毎年10月初頭から12月初頭まで開催され、2020年は10月10日にスタートしました(12月8日まで)。アルバ市はブドウ畑の景観が世界遺産に登録されているランゲ地方 (Langhe)の中心都市で、白トリュフで特に有名です。
例年室内に設置される祭り会場は、2020年は屋外での設置
地元の人々が出す数々のブースで、最高級のトリュフが売られます。眺めているだけでうっとりします。
中でも人々の目を引いていたのが特大サイズの白トリュフ。手前にあるものがこぶし大(203 グラム/805ユーロ)、奥にあるものはこぶし2つくらいの大きさ(456 グラム/2050ユーロ)ほどもあったでしょうか。今年は大変豊作な年だそうで、会場では 1 グラム あたり 2.5-4.5 ユーロくらいの価格で売られていました(サイズが大きいほど単価が高くなります)。実際に売られていたトリュフも例年と比べておおぶりのものが多かったです。
また、そのほかに見逃せないのが、数々のピエモンテの特産物のブースです。
もちろん黒トリュフ
フレッシュポルチーニ
タリアテッレ(ピエモンテではタヤリン Tajarin という)
サラミーノ 味見ができます
まな板にもお皿にもなる木のプレート なんと名前を無料で彫ってくれます
そしてもちろんワイン! 色々な試飲ができ、会場にいる人々はワイングラス片手にうろうろしています
トリュフ犬と共に
白トリュフが生育するには天気や土壌の限られた条件が必要で、特別な自然環境の中でしか育つことができません。人工栽培方法が確立されていないため、適性試験に合格したトリュフハンター(ピエモンテではトリフォラオ(trifolao)と呼ばれる)が、特別に訓練された犬を使って地中のトリュフを探し当てます。採取時期や販売時期は法律によって定められており、これらの規制に反した者には罰金が課されます。
トリュフハンターとトリュフ犬
トリュフ犬が嗅覚を使って地下に育つトリュフのありかを見つけ出す
犬をどかし、トリュフハンターが特別な鋤を使って注意深く掘る トリュフ犬にかじられたり、食べられたりしないように!
とれたての白トリュフ
トリュフの名声は、食とワインの観光を促すための戦略的な役割を担っています。新鮮な白トリュフを食べるためにその土地に旅行してもらうことによって地域おこしを目指すという取り組みです。従い、輸出の仕組みづくりなどには積極的ではないそう。ぜひ、次の旅行はイタリアへ!
ライター ITALIAMO編集部