皆さんこんにちは！Perapera.itというイタリア語オンラインスクールのAnnalisa（アンナリーザ）と申します。Italiamo Magazineとのコラボでイタリア文化やイタリア語についての記事を書いています。よろしくお願いします！

イタリア全国には20の地方があります。イタリア人と外国人に愛されている有名なシチリア州やトスカーナ州はもちろん、観光客が数多く来るサルデーニャ州なども海外でもある程度、知られているかと思います。ただ、まるで存在しないように、イタリア人も忘れちゃう地方も1つあります。それはモリーゼ州です。皆さん、モリーゼ州について聞いたことがありますか？ないでしょう？

1963年まで隣のアブルッツォ州と一つの地域であったモリーゼ州は現在、プーリア州とアブルッツォ州の間にあります。北イタリアにあるヴァレダオスタ州みたいにとても小さな地方で、全人口が30万人（ローマ首都は約300万人）。有名な観光地などもないし、ニュースとかにもほとんど出ないし、隣のプーリア州は夏休みですごく人気がある一方ででモリーゼ州を訪れる観光客は非常に少ない、とても静かな地方です。それらの理由で、数年前からFacebookなどで「Il Molise non esiste」つまり「モリーゼ州は存在しない」というページが生まれました。冗談でモリーゼ州がイタリアには入ってないというテーマしたこういう面白いグループが現れてから、どんどんTシャツやマッグなどのマーチャンダイジングまでネットで買えることになりました。事実、おばあさんとおじいさんがモリーゼ州出身だった私も、小さいころから友達にモリーゼ州のことについて冗談されたり笑われたりしたことが数多くあります。

だけど最近、「モリーゼ州が存在しない」という笑いが逆に良い影響を与えるようになってきました。2019年の10月にBBCが「The italian region that doesnt exixt」（存在しないイタリアの地方）という観光ガイドを出しました。

モリーゼ州が存在しないぐらい静かな地域だからこそ、コロナ緊急事態で海外旅行は禁止されていた去年の夏は普通より初めて訪れた観光客が多かった気がします。元々人が少ないところだから、ソーシャルディスタンスを守ることは難しくないでしょう？笑

おばあさんの故郷がモリーゼ州のTermoliという町なので、小さいころから毎年、ここで夏を過ごす習慣が続いていました。海もプーリア州の海みたいにきれいですし、観光客がまだ少ないですし、食べ物もおいしいですから、今度は皆さんもモリーゼ州に行きませんか？

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