イタリアに住むためのオプション

街を歩いても、海に行っても、山に行っても、美しい景色と美味しい食べ物に出会うイタリア。そんなイタリアに住みたいと思ったことはありませんか?そのためのオプションとは?

90日までの滞在はビザ不要

仕事で訪問する場合も、観光にやってくる場合も、90日以内の滞在であれば、日本のパスポートを持っている場合はビザなしで入国できます。

なお、この90日というのは、イタリアに限らず「シェンゲン加盟国」での滞在通算となります。また、正確には180日のうちの90日です。つまり、90日シェンゲン加盟国に滞在した後、次の90日は入国が認められず、さらにその次の90日はまた滞在できるといった具合です。一年のうち約半分滞在できることになりますね。

ビザを取得して上限日数なく滞在するには?

まずは、イタリアで「労働許可」を取得してから(就労の場合)、日本のイタリア領事館で「入国ビザ」を取得し入国、入国後8日以内に「滞在許可証」を申請(取得までには数ヶ月)するという流れです。ビザだけで滞在できるアメリカなどとはシステムが異なります。

ビザの種類としては

1)就労(労働)ビザ
2)学生ビザ
3)家族ビザ
4)リタイアメントビザ

の4つがあります。

就労(労働)ビザ

大きく分けると就労ビザには2種類あり、被雇用者用と自営業者用、です。

また、イタリア政府は、毎年、欧州経済領域(EEA)外からやって来て就労する人数の上限を決める「decreto flussi (flows decree)」を発表しています。2022年は最大69,700人で、2021年の3万人強と比べ、大幅増となりました。イタリア労働・社会政策省によれば、内訳は以下の通り。

①42,000人 一時季節労働者(うち14,000人が農業)
②27,000人 季節労働でない被雇用者または自営業者(うち20,000人が運送、建設、ホテルセクター)
③7,000人 学生ビザ等からの切り替え
④500人 自営業者
⑤200人 その他(イタリアにルーツを持つヴェネズエラ人向けなど)

雇用主がいようが、自営業を営もうが、この上限の中に入り込むことが必要です。そして、この「decreto flussi (flows decree)」は、いつ発表されるのかはっきりしなかったり数字が変わったりするのが厄介です。

最難関は、④の自営業ビザで、50万ユーロ以上の投資(正確には “entrepreneurs carrying out activities of interest to the Italian economy that involve the use of their own resources of no less than €500,000 and coming from lawful sources”)を行い3人以上の雇用を生み出すこと、または、著名なアーティストや専門家、といったところ。ハードル高すぎです。

また、この上限枠「外」にもビザは発行され、駐在員(Intra-company transfer、special case、など)はほとんどの場合こちらを利用しているでしょう。また、高度な技術を持つ人(企業幹部や管理職、芸術家、ジャーナリスト、大学の講師や教授、翻訳者、通訳者、看護師など)は、一定の条件、例えば1年以上の労働契約を確保していること、年間総支給額が€24,789.93以上であること、などを条件にEUブルーカードという上限枠外でのビザ取得が可能です。

また、これに加え、現在検討されているのがデジタルノマドビザ。文字通りのリモートワーカー向けのものですが、資格や条件などはまだ発表されていません。

学生ビザ

イタリアの学校の学生として滞在する方法です。留学先からの入学許可、イタリアで住むところの証明、資金があることの証明、損害保険があることの証明、などで取ることができます。従い、留学目的でなくとも、イタリアに住むための入り口として利用している人も多いようです。学生ビザから就労ビザへの切り替えは、難易度が下がります。

また、日系のお店やレストランで、従業員を正規雇用すると社会保険料などのコストが高いため、学生ビザで入国させて帳簿外(つまり現金払い)で働かせる、というやり方がよくありますので注意。違法です。

家族ビザ

イタリア人と結婚すれば、その配偶者や子供がとることができますね。また、イタリア人でなくとも、EU加盟国の国籍を持つ人と結婚する場合でも、EU加盟国であれば追加の許可なしに住むことができます。

リタイアメントビザ

働くことができないビザで、働かなくても暮らしていける定収入があることを証明できれば取れます。金額は、年間最低収入が単身だと€31,000、カップルは€38,000、子供は1人あたり追加で€20,000。

注意とオススメ

合法的に住むということは、税金をきちんと納めることが求められるということです。その年に180日以上滞在した国で、あなたは「タックスレジデント」となり全世界での収入に対する納税の義務が発生します。社会保険料も払います。

そしてイタリアに限らず、ヨーロッパの税率、社会保険料の高いこと。低収入でも約半分持っていかれることを覚悟してください。

また、滞在許可の更新や、自営業であれば毎年の確定申告など、手間とお金がかかります。

従い、余分にかかる税金・社会保険料を会社が負担してくれ、ややこしい事務作業も会社がやってくれる駐在員でなければ、イタリアにどうしても住みたい、働きたい、という情熱がある人以外は、「日本を拠点に90日の滞在枠を利用して旅行する」ことをオススメします。

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ITALIAMO編集部

 

 

 

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